(原作)『探求編』『完結編』ネタばれ覚悟の感想(その2)
最古の闘蛇村にあった秘密と疑問・・・・・・
トカラ村での『牙』の突然死の直接的原因を突き止めたエリンは、大公(アルハン)・シュナンへ護衛を買って出たヨハルに促されるまま、最古の闘蛇村・ウハンへとやってくることになりました。そこでエリンは思いがけない事実を知ることになるのです。
ヨハルがエリンのことを紹介した際、ウハン村の頭領が思いがけない一言を発したのです。
「さすがはトガミロですなぁ。」
ごく一部の人にしか知らされていないはずの緑ノ目ノ民(トガ・ミ・リョ)が、ウハン村では「トガミロ」と言葉を変えて、ごく普通に過去から生き延びていたのです。
どうしてこの言葉が普通に語られているのかを思い巡らすうち、エリンはあることに気がついてしまうのです。
ヨハルはシュナンではなく、自身の意思でエリンをウハン村へ連れてきたのだと・・・・・・。
そして最も根本的な疑問が浮かんできたのです。
真王の祖先は王獣使いであって闘蛇使いではなく、闘蛇を自在に操っていたのは緑ノ目ノ民であったこと。そして初代真王・ジェと緑ノ目ノ民とはアフォン・ノアの彼方で人も獣も死に絶えるような死闘を繰り広げた仇敵同士であったこと。その流れをそのまま鵜呑みするとなれば、ヤマン・ハサルが真王から闘蛇の笛を授かって闘蛇にまたがり、大河アマスルを渡ってハジャンを打ち破るなんて話がまったく成立しないことに・・・・・・。
そう、王獣使いであった真王・ジェの血を受け継ぐ歴代の真王が、いつ、どこで、闘蛇を操れるようになったのか?
闘蛇使いの技のすべてを禁忌として封印し、それ後世に代々伝えてきた緑ノ目ノ民が真王へ王獣の使い方、『操者ノ技』を伝授することはありえない。だとしたら、一体どうやって真王はヤマン・ハサルへ闘蛇の笛を授けるほどの闘蛇使いとなりえたのか。
そこへ、トカラ村で出会った亡父・アッソンの妹、ツラナから手渡された母・ソヨンの燃え残った日記の断片に記された言葉が鮮烈に蘇るのです。
ここまでの時点で、エリンの記憶力と連想力の凄さに、改めて驚くばかりです。そして、家に残してきた「夫」と「息子」とは・・・・・・。
(その1で既にバラしていることについては、敢えて無視しておいてください)
(その3へ続く)
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